ベジタリアンと分かって招待された時でも困ることがある

☆ベジタリアンと知っていて食事を招待されました☆

 数年前のことになりますが、あるお家に遊びに行ったんです。そこの家族は私がベジタリアンであることを知ってましたから、お食事の時には、「なんとかベジタリアンでも食べられるものを」と一生懸命考えてくださったわけなんです。
 それで、その時に出た答えが
「おお!そうだ。お寿司屋さんで巻き寿しを注文すれば、それには肉・魚が入っていないんじゃないだろうか」
ということだったんです。

 でも実際は、巻き寿しはベジタリアンにとってはマズいんです。だいたい巻き寿しの中身は、きゅうり・かんぴょう・卵焼きのようなものが入っていると思うんですが、そこに赤くて甘い、ツブツブしたもの(デンブというらしい)が入っていることって、記憶にありません?
 あれって、魚介類(正確には知らない)から作られたものらしいんです。

 ですから、普段は絶対に巻き寿しは食べないのですけど、その時は「せっかくベジタリアンだと思って、考えて注文してくださったのだから」ということで、私も一生懸命食べることにしました。

☆アナゴをちり紙に落として食べた☆

 だけど、もう一つ大きな大きな問題があったんです。なんと巻き寿しの中には「ぎゃあ、アナゴが入ってるぢゃあないかあ!」。
 アナゴですよアナゴ。しかもタレがたっぷりとついた、ふっくらと脂の乗ったアナゴです。あの姿は今でも忘れません。
 でも、でも、そこのお家の人が「ベジタリアン用」にと考えていただいた食物ですし、これは食べないわけにはいきません。

 そこで私がとった行動というのが、座っている足の上に、そこのお家の人には見えないようにちり紙を敷き、そこにゴソゴソとアナゴを箸の先で押して落として、それで食べたんです。
 ですから、食べ終わった時には私の足の上には、たくさんのアナゴさんがいました。
 だけど、あの時にそれ以外に方法があったな?って今でも思っています。ごちそうしてくださった人の気持ちを思うと、本当にこころ苦しいです。

 もちろん赤くて甘いブツブツしたものは食べました。魚介類さん、ごめんなさい。

☆ベジタリアン用にと、盛りそばを注文☆

 ところで先日、今は半ベジタリアンになっている友人と話をする機会があったのですけど、以前、彼の家にベジタリアンを迎えることがあったそうなんです。
 それで、当然その時は彼はベジタリアンじゃあないですから、「ベジタリアンってどんなものがだいじょうぶなんだろう?」と考えに考えて、それで出した答えが
「おお!そうだ。盛りそばを注文すれば良いんじゃないか」
ということだったんです。

 んで、当日はいろいろな会合があって、ベジタリアンの人以外にもたくさんの人が来ていて、十数名の人が一斉に盛りそばを食べたってわけなんです。
 ところが、ベジタリアンの方ならお気付きだと思うんですけど、盛りそばについてくるダシツユって、あれ、カツオだしが入っているんですね。だから当然、ベジタリアンにはNG。

☆なんと、お茶につけて食べた!☆

 それで、そのベジタリアンの人がどのような行動を取ったかというと、なんと、ダシツユには一切手を付けず、いっしょに出されたお茶の中にそば麺を入れて、それで食べたというわけなんです。
 よく考えると、盛りそばってダシツユに付けて食べるようになっているから、何も付けずに食べると口の中がモソモソとして、飲み込むことも困難になってしまうんですね。

 だけどこのベジタリアンの人って、本当にベジタリアンの鑑って感じの人じゃないですか!ほんと、この話を聞いた時には、じい〜んと感動しちゃいました。
 もしかすると、中には「私、ベジタリアンだから、このダシツユを使うことはできない」と言ってしまう人もいると思うんです。それをこのベジタリアンの人は、『まるで何事もなかったかのように』、ダシツユの代わりにとなりにあったお茶にそば麺をつけて、それで食べていたってわけなんです。(ちょっとかっこ悪いですけどね)

 だから、その時にいた十数名の人は、誰も気づくことなく、食べて終わったそうなんです。
 ただ、話をしていた彼だけは「ベジタリアンの人が来ているから」っていうことで、そのベジタリアンの人をずっと観察していたそうなんです。「ちゃんと食べてくれているかなあ」って見ていたら、なんと、お茶で食べていたものだから、痛く感動したそうなんです。
 それで彼が半ベジタリアンになったかどうかは知りませんけど。

 いやあ、なんか行動一つで、ベジタリアンが世の中に認知されるかどうかが決まるって感じがしませんか。(良いほうに認知されればいいけど、今日の例はちょっと????)